7年物の財布を黒染めDIY
材料費2,864円で「みすぼらしい」を「味がある」に変える
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ふと財布の汚れと色あせに気づいてしまった
ある日、いつものスーパーで会計をしていて手が止まった。この財布、こんな色やったっけ?
高校入学の前に母親が買ってくれた財布なので、かれこれ7年以上使っていることになる。値段は覚えていないが、たしか1万円はしなかったはずだ。
一度「みすぼらしい」と認識してしまったら最後、財布を出すたびに気になってしまう。新しいものを買うか2週間ほど悩んだが、まともな革財布は結構な値段がする。もしこの時期に誕生日があったら、プレゼントは間違いなく財布だった。
そこでひらめいた。汚れと色あせが気になるなら、染め直せばいいのでは?
調べてみると、革製品を自分で染めている人は何人もいた。道具も手に入りやすく、仕上がりも割と良さげだ。何より、参考にしたブログの人がいい感じに適当そうだったのが、挑戦のハードルをぐっと下げてくれた。
準備編:そろえたもの(計2,864円)
購入したのは以下の3点。どれもとりあえず安いやつを選んだ。
- 染めQ 多用途塗料スプレー 70mL ブラック — 1,164円
- デリケートクリーム(レザークリーム) — 1,000円
- レザークリーナー — 700円
あとは家にあったマイクロファイバークロス(仕上げ用)と、塗装時の養生に使う段ボールがあれば準備完了だ。
色は黒にした。もともと青系統の色なのでネイビーという手もあったが、汚れ隠しの効果も、色ムラのできにくさも黒が勝つと判断した。調べた限り、初心者はまず黒が良いらしい。すべての汚れと傷を覆い隠そう。
そしてAmazonの配送を待つ。道具が届いたので早速やっていく。
実践編:4ステップで黒染めする
ステップ① レザークリーナーで汚れを落とす
マイクロファイバークロスにレザークリーナーをつけて財布をこする。なんとなくきれいになっている……気がする。余分な油を落とさないと塗料の乗りが悪いらしいので、念のためやっておく。クリーナーが余っても革靴に使えるのでムダにはならない。
ステップ② 染めQで黒染め
いよいよ本番。スプレーは薄く、何度も重ね塗りが鉄則だ。一気に塗ると液だれして色ムラになる。均一さに気を配りつつ、まあ勢いも大事である。
乾かしては塗り、乾かしては塗り。乾燥は扇風機で促進した。ドライヤーは革を傷めるので使わない方がいいらしい。最終的に、購入した70ml缶をちょうど使い切った。長財布1個なら70mlでぴったりというのは覚えておいて損がない情報だと思う。
ステップ③ オイル補給
塗料が乾いたら(10分も待てばOK)、デリケートクリームで革の保湿を行う。普通は布で塗るのかもしれないが、手で塗った。7年目にしてはじめての油分補給である。財布も喜んでいた気がする。
数分おいたら、マイクロファイバークロスで余分な油分をふき取る。ふき取っても少しべたつくので、たぶん塗りすぎた。
ステップ④ 仕上げ(ちょっと事故)
チャックの金属部分がまだらに黒くなっていたので、ヤスリで磨いたらピカピカに! ……と思ったら、横の布まで削れて色落ちさせてしまった。
ここで動揺した私は、ノリで「普通の水性筆ペン」で塗るという暴挙に出る。やったあとにAIに相談したら「早くふき取れ」と言われ、慌ててマイクロファイバーでこすった。
水性筆ペンは手汗で溶けるので絶対に真似してはいけない。金具を磨くときは、周囲をマスキングしてからにしよう。
結果:一晩おいたら「化けた」
塗った直後の感想は正直、「あれ…? なんかギラギラして素人仕事感あるな…」だった。
まあこんなもんか、初心者の割にはまあまあかな、と自分に言い聞かせて就寝。そして翌日、明るいところで見てみると…
化けた。塗料がなじんで余計なギラつきが収まり、結構かっこよく見える。正直、かなり気に入った。
ひとつ注意点として、塗料の匂いは一日程度では取れない。しばらくは風通しの良いところに置いておこう。
まとめ:手汗を武器に、これから育てていく
材料費:2,864円(染めQ 1,164円 / デリケートクリーム 1,000円 / レザークリーナー 700円)
作業時間:1時間程度+乾燥ひと晩
難易度:★☆☆(スプレーを薄く重ねるだけ。筆ペンにさえ手を出さなければ安全)
材料費3千円弱でここまで大満足の仕上がりになるとは思わなかった。買い替えていたら諭吉が何枚か飛んでいたことを考えると、悩んだ2週間はなんだったのかという気持ちである。
革製品は手の油分で馴染んで艶が出るらしい。つまり、手汗の多いおれが使えば、どんどん味のある財布になるに違いない。弱点が武器に変わる瞬間である。期待を込めて、今回のDIYは終了。
今回使ったもの
- 染めQ 多用途塗料スプレー ブラック 70ml — 長財布1個ならこれでちょうど
- レザークリーナー — 塗装前の下処理に。余りは革靴に使える
- デリケートクリーム(レザークリーム) — 染めた後の保湿に
- マイクロファイバークロス — 下処理と仕上げのふき取りに
- 段ボール — 養生用。賃貸の床とベランダを守る